
猫は繁殖力が強く、野良猫として暮らすと、さまざまなトラブルや不幸にもつながります。それでも地域には、日々、猫たちのいのちと向き合い、支えている人たちがいます。そこで、兵庫県動物愛護センター龍野支所を訪ね、地域猫の現状や、譲渡・飼育のサポート、そして飼い主の責任として今求められていることを伺いました。猫を「飼うこと」と「守ること」の間にある現実を、静かに知る機会となりますように。
この記事は、2022年、フリーペーパー版「虎猫思想」の発刊にあたり、兵庫県の動物愛護センター龍野支所を訪問してお話をお聞きした際のものです。
猫を取り巻く状況は?
猫は繁殖力のとても強い動物。そのため、飼い主のいない猫が増えてしまうと、糞や尿の臭いや庭や畑、ゴミ箱を荒らすなどの問題が起こります。実際に、センターには近隣からの苦情や相談がくることも多いそうです。保護した猫が怪我をしている時には、センターの施設内に備えられた診察室や手術室で、獣医資格を持った職員が治療を行っています。

センターでの猫の保護は?
改正動物愛護管理法で動物の飼い主には「終生飼養」の責任があることが法律化されました。そのためセンターでは、引っ越しや病気、介護などの理由で引き取り依頼があっても簡単に引き取るのではなく、まず続けて飼育ができるようにアドバイス。飼い主がいない猫を保護した場合は、センターで人間と生活できるよう飼養管理してから譲渡するそうです。

飼い猫に対する考え方は?
飼い猫の適切な飼い方として伝えているのが、「安全で快適な環境での屋内飼育をすること」「避妊・去勢手術を行うこと」「名札をつけること」。屋外には、交通事故やケンカによるケガ、病気の感染など猫にとっての危険がいっぱい。避妊・去勢手術は病気のリスクを減らすなど、飼い主にも猫にもメリットがあります。名札は万が一猫が迷子になった時に必要です。

写真は、取材時に譲渡募集されていた子猫たち。取材後には譲渡先が決まったとお聞きしました。飼い主さんの元で今も幸せに暮らしていることでしょう。
兵庫県動物愛護センター龍野支所
| 住所 | たつの市龍野町富永1311-3 |
| 電話 | 0791-63-5146 |
| FAX | 0791-63-4000 |
| doubutsu_tn@pref.hyogo.lg.jp | |
| アクセス | <公共交通機関をご利用の場合> JR姫新線「本竜野」駅から徒歩15~25分 |
| HP | こちらをクリック |

